オールケーシング工法掘削専用機「武蔵」は、硬質地盤オールケーシング工法、揺動式オールケーシング工法のケーシングチューブ内部掘削にハンマーグラブとドリリングバケットの2種類の掘削装置を1台の機械で行い地盤の状況に応じて使い分けることによりあらゆる土質に対応することが出来ます。
「武蔵」は、80ton吊クローラクレーンがベースで、スーパートップ工法の相伴に必要なすべての作業をこなす、オールマイティな相伴機(硬質地盤オールケーシング工法掘削専用機)です。
従来、同様の工法の場合、掘削専用機(アースドリル)と吊作業専用クローラクレーンの2台の大型重機による作業が「武蔵」1台で行えます。
従来のオールケーシング工法の場合、掘削装置はハンマーグラブによるものでしたが、ドリリングバケットとハンマーグラブの2種類の掘削機構を備えた「武蔵」なら、土質に最も適した掘削効率の高いツールでの掘削が可能です。
ドリリングバケット掘削: 土の掘削能率が高いだけでなく、ハンマーグラブに比べて高能率で水中掘削が可能。
ハンマーグラブ掘削: 岩盤・転石・玉石・コンクリート・鉄筋コンクリートなどのドリリングバケット掘削不能な地盤に対して高能率な掘削が可能。
従来のドリリングバケット掘削併用オールケーシング工法の場合、アースドリル機使用でのケーシングチューブ中堀掘削を行うためにケーシングチューブの長さが長いのでいったん地盤に圧入しなければなりません。「武蔵」はオールケーシング工法でのドリリングバケット掘削が可能なように設計されているので、ケーシングチューブ圧入と並行して掘削が可能です。
「武蔵」は超低騒音型ベースマシンを使用。ケリーバ掘削時は掘削作業時に発生する衝撃音がないため、従来のオールケーシング・硬質地盤オールケーシング工法の場合に問題となる騒音がほとんど無く、静かな作業が可能です。
項目 | ハンマーグラブ仕様 | ケリーバ仕様 | |
---|---|---|---|
最大吊下質量 | 50ton×6.4m | ||
基本ブーム長さ | 22m | ||
掘削径 | 800-2000mm | 600-2000mm | |
最大掘削深さ | - | 40m(44m:フレーム下方) | |
ケリードライブ回転トルク | - | 108-kN-m(10.7-4.9tf-m) | |
ケリーバスラスタストローク | - | 600mm | |
ケリードライブ回転数 | - | 43-10min-1 | |
ロープ径 | 主巻 φ28.0mm | ハンマーグラブ | - |
補巻 φ28.0mm | ケリーバ吊 | ケリーバ吊 | |
第三 φ22.4mm | RT吊 | - | |
第四 φ28.0mm | ハンマークラウン | 補吊 | |
起伏 φ20.0mm | ブーム起伏 | ||
ロープ 巻上 巻下 速度 |
主巻 | 115-53/26m/min | |
補巻 | 115-53/26m/min | ||
第三 | 40m/min | ||
第四 | 115-53/26m/min | ||
起伏 | 44m/min | ||
旋回 | 3.2min-1 | ||
走行速度(高/低) | 1.4/0.9km/hr | ||
定額出力 | 184kw(250ps)/2100min-1 | ||
全装備重量 | 112.0ton | 109.5ton | |
平均接地圧 | 121kPa(1.23kgf/cm2) | 118kPa(1.20kgf/cm2) |